Hooney Got His Pen

映画の感想と勉強日記

国際学会での発表

 昨日の発表は午後4時開始。3時半ごろにロビーで集まり、少し打ち合わせをした。パソコンは教室に備え付けなので、USBメモリにパワポを移しておいた。僕がもってるUSBに二人のパワポを移してもらった。今回、ワークショップから始まり、この赤色のUSBが大活躍した。結局、いくらクラウドが発達しても、こういう直観的に使えるデバイスはなくならない。単純で便利だからだ。改めてそう感じた。

 前のグループが終わるのを見計らって、三階の教室へ。USBからパソコンのデスクトップにファイルを移し、映るかどうかの確認をした。バッチリ。これで心配がない。

 僕は、自分の発表を始める前に、簡単にパネル全体の説明をした。来てくれる人はアブストラクトを読んでから来てるので大丈夫だとは思うが、一応確認しておいてもいいかなと思ったので。これは昨日、色んな人の発表を聞いてからそう思った。「まとめ」があったほうが分かりやすいし、スライドを前に映し出したほうがいい。急遽作ったスライドだったが、問題なく説明できた。

 1人20分から25分くらいの発表時間。僕はちゃんと20分を守った。パネル全体では110分で、質問の時間も取らないといけないので。トップバッターだったし、僕が長引くと全体が間延びするから。ちゃんと時間を守れてよかった。

 発表は問題なく進行できた。スライドは30枚くらいで、20分で終えた。英語の不安はそんなになく、まあ、普通に話し終えた。緊張はしたけど。それなりに流暢に話せたかと思う。一応、何度か予行演習はしたから。問題なく英語を話せた。すごい進歩だ。オランダ留学中、どうしても発表の準備ができなくて逃げたことがある。それに比べたら本当にすごい進歩だ。また一つ自信がついた。回復したというか。あのときの自分に言ってあげたい。「国際学会でいつか発表するよ!」と。

 僕に続いて、3人の発表も無事に終わり、残りは15分くらいとなった。3人くらい質問も出て、それなりに盛り上がった。小さい教室だったけど、20人から30人くらいは見に来てくれたように思う。満席だった。よかった。それなりに関心を持ってくれたということだろう。

 結果的には、すごく統一感のある、まとまりのあるパネルになったと思う。パネルのアブストラクトを出す段階からけっこう議論したし、それが功を奏した結果になった。他のパネルを見ていると、寄せ集め感のあるパネルもあり、それに比べたらかなりよかったかなと思った。まあ、比べるものではないが。記憶や記録といった、今回のアジア学会のテーマにも沿う発表となったので、それもよかったと思う。

 6時に終わり、夜ご飯へ。大邸の地元の人が通う大衆向け食堂のようなところへ行った。これが、すごくおいしかった。野菜中心のメニューで、それをピビンバにして食べた。めちゃくちゃおいしかった。この学会に向けて頑張ってきてよかったなと思った。

 今回の学会は、僕の発案というか提案が発端となった。去年の9月、会社を辞めてすぐで、特にやることがないとき、大邸でアジア学会があることを知った。すぐに「出たい」と思った。しかし、個人での応募はできず、少なくとも4人は集めないといけなかった。指導教員に相談すると、すぐに集めてくれた。めちゃくちゃありがたかった。そこから1か月くらいかけて、応募するパネルのタイトル、要旨を考えていった。

 タイトルや要旨は僕が原案を考えて、それをたたき台に、先輩研究者たちにブラッシュアップしてもらった。「こうやってブラッシュアップしていくんだ」とすごく勉強になった。あとの3人から要旨をそれぞれもらって、僕がまとめて応募した。「オーガナイザー」という役割だったので、そういうまとめ役をしないといけなかった。まだ博士課程に進学もしてない段階だったので、「僕でいいのかな」という気持ちも強かったが、締切はすぐ目の前だったので、そうも言ってられず、がんがん進行していった。みなさん締切をしっかり守ってくれて、無事に提出できた。

 パネルの採用が決まったのは、今年の初め頃だったと思う。素直に嬉しかったと同時に、国際学会で発表した経験など皆無なので、不安感もあった。「やれるのかな」。

 そうこうしているうちに、学会の日がやってきた。右も左も分からない。直前まで不安だった。だけど、先週の木曜日から英語論文執筆のためのワークショップに参加して、何人か友達ができた。おかげで、学会そのものにもスムーズに入っていけたと思う。「友達の発表を聞きに行こう」というモチベーションに変わったからだ。いくつかパネルの発表を聞いて、勉強になることが多かった。前日まで、発表のスライドはなるべくシンプルに作り替えた。メッセージが多すぎると伝わらないと考えたからだ。 それも結果的にスムーズな発表に繋がったと思う。
 初めての国際学会を終えたいま、 すごく手触りのある達成感と充実感がある。 直前まで不安だったが、なんとかこなすことができた。 色んな国からの学生、先生との出会いがあった。 今後の研究人生で必ず助けになると思う。
 明日からまた語学堂の生活が始まる。もちろん授業には出るが、 研究は少しお休みして、まずは何日かはゆっくりしよう。 すぐにエネルギーは溜まると思う。だって、 またあの場に立ちたいと思ったし、 早く英語でもっと論文を発表して、 色んな人との交流を広げたいと思ったから。 初めての国際学会は刺激的で、すごく素敵な場所でした。 また来たいと思うし、必ずまた来ると思う。