Hooney Got His Pen

映画の感想と勉強日記

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

徐英龍『定住外国人問題と地方参政権』

大阪で大空襲に遭う (不幸のみ平等) ただいまご紹介にあずかりましたソ・ヨンダル、徐龍達と書きましてソ・ヨンダルと読むのです。 大阪弁でソーヨンダルというふうに覚えてもらったらいいかと思います。 覚えやすい名前ですのでよろしくお願いします。 浪速…

黒田龍之助『ロシア語だけの青春』

そもそもミールでは、週二回の授業を受けるだけでも、かなり大変である。 授業中の緊張もさることながら、予習と復習をしっかりおこなうには、授業のない日も、家で毎日のように勉強しなければならない。かつて非常に熱心な生徒が、二クラス並行して、つまり…

青来有一『爆心』

「妹はこのあたり一帯が火の海になった時、そこをくぐりぬけて逃げてきたとです」 「火の海?」 「原爆の時のことです。あれは城山の母の実家に、妹と弟と一緒に帰っておりましてね。そこで被爆しました」 「いくつの頃なのですか」 「あれは、まだ七つで、下…

色川大吉『自分史』

「記録は、一時の出来事を永遠なものにすることができる。記録は、世の片隅の出来事を、全体のものにすることができる。記録は、名もなき人の行為を、人類に結びつけることもできる。記録のみが、消えゆくものを不死なものにする。記録すれば沈黙しない。だ…

ニーチェ『道徳の系譜学』

ニーチェの『道徳の系譜学』から、ポイントと思ったところを抜き出していきます。中山元さんの訳は読みやすいので、ぜひ読んでみてください。 道徳の系譜学 (光文社古典新訳文庫) 目次 第一論文「善と悪」と「良いと悪い」 第二論文 「罪」 「疚しい良心」お…

飲み会でキレるエムペドクレス

ドリス種族によってたてられた都市アクラガスの哲学者、エムペドクレスは、飲み会で野暮なことをする輩にキレる。 彼は多くの人々といっしょにある家の酒宴に招待せられた。食事はだいぶすすんだが、いっこうに酒が出ない。他の客人たちはおとなしく手と口と…

クセノパネスのオリュンピア批判

古代ギリシアの哲学的詩人、クセノパネスのオリンピック批判。現代にも通じる。 ゼウスの神域がピサの泉の畔にあるところ、オリュンピアにて、足の速さで、あるいは五種目競技で、あるいは角力で勝利を獲たなら、あるいはまた、痛い拳闘を したり、パンクラ…

フーコー(購入分、随時更新)

フーコーの本 言葉と物〈新装版〉: 人文科学の考古学 監獄の誕生<新装版> : 監視と処罰 フーコー・コレクション〈6〉生政治・統治 (ちくま学芸文庫) フーコー・コレクション〈4〉権力・監禁 (ちくま学芸文庫) ピエール・リヴィエール---殺人・狂気・エクリチ…