Hooney Got His Pen

映画の感想と勉強日記

Brexitへの重要な指摘

https://www.tkfd.or.jp/research/detail.php?id=3321
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離脱派にとってのBrexitは、「主権を取り戻す」行為だった。しかし、主権を観念的・象徴的なものとしてではなく、英国の国家としての影響力という観点でとらえれば、EUからの離脱は大きなマイナスである。

経済面に関して、離脱派の一部からは、「EUの足かせから自由になり、世界に羽ばたく英国」という離脱後の展望が聞かれる。ジョンソンも「離脱の果実」という表現を使う。しかし、離脱によってマクロ経済にプラスの影響がもたらされるとする経済分析は皆無に等しい。

英国にとってのEUからの離脱は、世界の荒波に一人で漕ぎ出すようなものである。「主権を取り戻す」との離脱派の掛け声とは裏腹に、達成されたのは「孤独」だったという批判は根強い。国際問題に関するEU内での協調もこれまでのようにはいかない。EU・英国間にいかなる協力枠組みが構築されたとしても、EUにおける議論を英国が自らリードするようなことは、もはやできない。

達成されたのは孤独だった、か。そうなりそう。グローバルブリテンとか掛け声はあるけれども。日本では「日英同盟の復活」とか言って、やや歓迎する向きもあるけれども。そんなにうまく行かないと思うな