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映画の感想と勉強日記

座談会:デモクラシーの変容をポピュリズムから読み解く|特集|三田評論ONLINE


座談会:デモクラシーの変容をポピュリズムから読み解く|特集|三田評論ONLINE

 

吉田 ピエール・マルタンというフランスの政治学者が、フランスを念頭に、今後、先進国の政党の議会勢力は3つに分けられていると指摘しています。1つは左の「緑の党」と社民のブロック、真ん中はグローバル主義と親EUのリベラル派、右にはナショナリズム権威主義のブロックです。

これは、ロドリックの言ったトリレンマ(民主主義、グローバル化、国家主権)の内政化でもあります。問題は、いずれも安定多数は望めない。そうすると、おそらく安定的な政治は見込めないということになるでしょう。

 

稗田 三大都市圏のポピュリズムの話で言えば、ポピュリストリーダーは改革することによって支出が節約できると言うわけです。

実際、大阪維新の会の場合、豊かな地域、北摂、つまり淀川の北のほうで支持が強かったりする。だから、生活に困っている人がそういった改革政党に動員されるのでなく、逆です。公的な支出に頼る人を、われわれには支える余裕はないので、改革する人たちに委ねたいということなのです。