Hooney Got His Pen

映画の感想と勉強日記

博士課程を3年で終えたい

 博士課程は3年で終わりたいと思っている。逆に、博士論文が3年で書き上げられない場合、それはどんな理由があるだろうか。考えてみる。

 いろんな複合的な理由があるだろう。

 まずは、根本的に、最初にあまり計画を立てていないことが挙げられる。書けるからといって、とりあえずのテーマで書いていくと、それに追われて、博士論文に関係のないテーマで書いてしまったりする。後から考えたら、あの論文いらんかったな、となるやつだ。一つの論文を出版するまでには、1年とか平気でかかるので、本当に時間を無駄にしてしまう場合がある。これがまず危ない。思いつくままに書くというのは楽なのだが、何でもかんでも書けばいいというものでもない。

 博士課程の2年目とか3年目から非常勤で教え始めて、それが楽しくなってしまうパターンもある。教えるのは快楽だからだ。とはいえ、授業の準備にはそれなりの時間がかかる。最初は特に時間がかかるだろう。これも、楽しいからといって、経験になるからといって、なんでも教えてたらイイというものでもない。博士論文という最終地点を考えた時に、本当にその授業で教えるという行為は必要なのか。厳しく問いかける必要がある。ほとんどは流れで、なんとなく始めてしまって、意外と時間がかかるし、意外と楽しいしとなるパターンが多いと思う。

 それと似たパターンだけど、後輩の院生の指導が楽しくなるパターンもある。修士くらいの院生はちょうど言うことも聞くし、可愛がるというか、親身になって教えたくなるものである。これも、博士論文を書くという最終地点に向かうのに、本当に必要なのかと問う必要がある。これも一つの快楽なので、ハマるとやばいと思う。

 研究じゃなくて、勉強のための勉強に時間を費やすパターンも多い。読書会を頻繁に開くパターン。その本、ほんまにあなたの博士論文に使うの、という。あと、このパターンは、なぜか日本語で書かれた本ばかり読む。英語の学術論文は読まない。それこそ一番役に立つのに、英語は読まないのね。まあ、分野によるから一概には言えないけども。あくまで自分が取っ付きやすい日本語で、日本語だけで知識をつけていくパターン。これはかなり危ないことが多い。まあ、知識は広がるのだろうが、本当に博士論文に役に立つかと言われると、まあ、あんまり立たない。これも結構な時間を取る。なにより、読書会は楽しい。人と話す機会になるし。楽しいからこそ危ないのだ。読書会も一つの知的快楽なので、ハマるとやばい。

 顔が広くて、いろんなコネクションあるというのも、実はマイナスになるパターンもある。コネクションのおかげで、いろんな科研費に誘われる。そっちの仕事が増える。教科書とかガイドブックみたいなのへの執筆を頼まれる。業績になるから、と引き受ける。またそっちで忙しくなる。いよいよ、博士論文のための研究にあてる時間がなくなる。だから、博士論文を書いているときは、孤独な持久戦を戦っていると思うほうがいい。コネクションに縛られるのは博士号を取って就職してからでも遅くない。早まる必要はない。そのステージごとにやることはあるので、そのステージが来るのを待てばいいのだ。慌てる必要はない。

 僕は、こういうパターンからはなるべく逃れたいと思ってるが、実はそうでもなくなってるのが現状だ。記事を書くライター仕事は今も続けている。依頼されて書くことになった原稿もある。辞典の項目執筆もやることになった。博士論文とは関係のない論文も何本か書いたし、今はそれの手直しをしていたりする。ちなみに、勉強会もやっている。読書会は楽しい。快楽だなと思う。

 まあ要するに、自分がまんまと、博士論文が進まない博士課程院生のパターンに当てはまっているのである。だから、これはあくまで自分のことを省みて書いている。

 「その作業をやっている時間は本当に、博士論文執筆に必要なのか」。これを厳しく問わないといけない。「それは本当に博士号取得に必要な研究ですか」と自分に問いかけないといけない。

 そのためには何をすればいいか。

 当たり前だが、まずは、自分の博士課程の卒業要件を知ることだ。どういう雑誌に何本とか、何か条件はないか。授業はどれくらい取るか。必要な単位はどれくらいか。こういうのは最低限、知っておく必要がある。

 次にやることは、その調べた条件を満たすために、なるべく最短コースを歩むことだ。無理に高い要件を自分で設定する必要はない。ハードルを自分で高く設定する必要はないのだ。

 ちなみに、僕は英語論文を出そうとしているけども。それも、まあ、無理だったらそれでもいいやというくらいで。絶対やらないとだめだという義務感にかられる必要はないと思っている。今はまだちょっと余裕があるので挑戦してみようということだ。 これはなるべくやりたいし、今後1年間の大きな目標だから、 達成したいけどね。 やれることはやってみようという前向きなモチベーションで取り組 んでいる。
 とにかく、今やることは、博士論文の章立てを考えて、 それに必要な文献、先行研究を洗い出す。 それを一つずつちゃんと読んでいく。その章立てに従って、 中身となる章を一つ一つ書いていく。 その章は独立して論文として出してももちろんいいし、 ほとんどの人はそれを目指す。それはもちろんやればいい。
 ちなみに、僕の博士課程のコースは、卒業要件は「 2本単著論文がある」ということだ。これは正直、 そんなに厳しいものではない。僕は1年目ですでに達成しそうだ。 かなり早いと思う。早いことは悪いことではない。
 そうなのなら、さっさと章立てを考えて、それに沿って、 一つずつの章を書いていけばよい。書けるところから少しずつ。 ガンガン進めていけばよい。直すのは後からでもできる。 いまは何も考えず、ガンガン進めたらいいだろう。というわけで、 毎日コツコツ、ガンガン進めましょう。頑張りましょう。