第1講 古代ギリシアの正義論
Ⅰ 徳としての正義
・古代ギリシア人にとって、徳とはそれをもつ主体を他よりも優れたものにする性質
・徳:勇気、節制、正義
Ⅱ ソクラテス
・民主制がアテナイで確立:くじ引き、広場、知識・説得術
・ソフィスト=ギリシアの植民都市からやってきて本土の各地を遍歴し、報酬をとって知識や説得術を授けた人々
・ピュシス=自然、本性
・ノモス=人為、制度、法
・ソクラテスは問答家・・・友人がデルポイの神殿で「ソクラテスよりも知恵のあるものはいない」と神託を受けたのに衝撃を受けて、各地で知者を訪ね歩く→自分の無知を知る=<無知の知>。人々と問答をして、勇気・知恵・正義の厳密な定義を求めた。自分の魂のあり方に心を使い<魂の世話>、よく生きることを重視。守旧派の怒りを買い、死刑に。
2 遵法としての正義
・ソクラテスにとっての正義=遵法
・脱獄の勧めには乗らない。
・他社への加害は不正義
・不正義をおこなっても仕返しをしてはならない
・不正義である不当判決に対して、脱獄という加害により報復することを拒否。
・正義は、国家が命じることを何でも行うか、本来の正義を満足させるように国家を説得することを要求する=<服従せよ、さもなくば説得せよ>
Ⅲ プラトン
1 プラトンとは誰か
・「ヨーロッパの哲学の伝統はプラトン哲学の一連の脚注である」
・イデア論
2 国家の正義
・理想的な国家は3つの階層からなる。統治者が知恵を、ほかの守護者(補助者) が勇気を特徴的に備えており、3階層がともに節制をもつ。
3 魂の正義
・人の魂は、知的・気概的・欲望的という3つの部分からなる
Ⅳ アリストテレス
1 アリストテレスとは誰か
・リュケイオンを開いた「万学の祖」
2 幸福・徳・正義
3 均等としての正義
感想
プラトンの「魂の正義」以降、アリストテレスの話は難しくて理解が追い付かなかった。とりあえず、ちょっと寝かして、ほかの文献を見てみることにする。