前回からの続き。そう、フーコーの書いた「真理と裁判形態」を読んでいて、ローマ法とゲルマン法を比較しながら真理のあり方を論じるくだりがすぱっと理解できずに、法思想の概説書でそれらを勉強してみようと思ったのだった。
2講 ローマ法の形成
Ⅰ はじめに
1 ローマの法思想の特徴
・ローマ以前にも「正義」や「構成」の観念は語られた
・古代ローマだけが、紛争解決を政治や民主主義、多数決に委ねずに、限られた論拠だけを許容する「法」に委ねる仕組みをつくった。
・法的事件を通じて、取引で守られるべき「信義」や、厳格法が妥当性を欠く時の調整原理たる「衡平」などの法的な道具を洗練させた。
2 法学者たちの共同体
Ⅱ キケロ(前106~43年)
1 キケロの基本思想
2 市民法への信頼と二つの衡平
3 信義
4 刑事裁判
Ⅲ ガイウス
1 ガイウスと法学概要
2 体系と教育的配慮
3 物と権利
Ⅳ パピニアヌス
1 パピニアヌスの評価と特徴
2 条件論と倫理観
Ⅴ ウルピアヌス
1 時代の中での作品
2 思想面での功績