1位 『マッドマックス』
これまで映画館で観た映画のうち一番面白かった。「こんな表現があるんだ!」ってぶっ飛びました。アクションの極限を追い求めたゆえに、映画の根源的なものに触れていると感じた。セリフなんてほとんどいらないし、アクションだけで全て語れるんだ。あまりのアクションに仰け反った。ただ、それは初めて「映画」というものを観た人々もそうだったんじゃないか。
2位 『シェフ』
観終わっあとの充足感があった。じわじわと「いい映画やったなあ〜」って感じる映画。アメリカのコメディ映画を映画館で観れるのは貴重な機会なので、個人的に嬉しかったのもある。とにかく多幸感に溢れていて、「アメリカ」の良さが充満していた。多民族・多文化の素晴らしさが、押し付けがましくなく、自然に語られている。あとは、音楽もいい。「フード映画」として一見の価値あり。
3位 『イミテーション・ゲーム』
実はあまり期待してなかったけど、いい意味で期待を裏切られた映画。ベネディクト・カンバーバッチが好きになった。
この映画、前情報をほとんど入れずに観た方がいいと思います。「事実は小説より奇なり」という言葉がありますが、まさにそんなお話。その驚きの事実に、アカデミー脚色賞なんだから面白くないわけがない!
ベネディクト・カンバーバッチが本当に素晴らしくて、彼は演じきった後に号泣したそう。それも納得です。キーラ・ナイトレイもよかった。
強いて言うと、戦争描写のCGが安っぽ過ぎて少し気になりましたが…。でもそんなことはほぼ気にならない、傑作だと思います。
少しだけ内容の話を。傲慢な天才がまわりと馴染めないが…という話はよくあると思うんですが、『ソーシャルネットワーク』のように友達を失うのではなくて、チームが段々と結束を固めていき大きな成功を収める…というスポ根みたいな話でもあるんですよ。意外と直球なんです。
でも、その真っ直ぐな絆がどんどんと時代に翻弄されていく。切なかったです。
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4位 『ジュラシック・ワールド』
この映画の映像表現も凄かったなあ。恐竜が暴れてパニックになるという展開は分かりきっているのに、なんであんなにドキドキするんだろう。
5位 『22ジャンプストリート』
前作『21ジャンプストリート』からさらにパワーアップしていた。よく言われるけど、日本でも劇場公開されればけっこうヒットしたのにと思う。こういうコメディ+アクション映画ってほんと好き。
同率5位 『チャッピー』
この映画も挙げておきたい。これは主にアクション映画だけど、所々出てくるコメディ演出に笑ってしまう。なにより、ロボットのチャッピーが可愛かった。観てすぐはピンとこなかったけど、しばらくたってからじわじわ面白いと感じるようになった。
これ以外には、ティム・バートン監督の『ビッグ・アイズ』がよかった。あれもいい映画だったなあ。あとは、『スターウォーズ エピソード7』も面白かった。『神々のたそがれ』は混沌としすぎていて、今でも咀嚼できていない。あれも圧倒的な映画だった。
【追記1】こう見返すと、原題にヘンな邦題がついてるものが多いですね(シェフ、イミテーションゲーム)。あと、邦画は新作を全然観れていないので外しています。相変わらず、東映で作られた昔の映画(『極道の妻たち』、『鬼龍院花子の生涯』)なんかを観てめっちゃ感動したりしていました。1980年代に撮られたこれらの映画と比べて、最近のハリウッドで描かれる「女性像」を考えるのも面白いですね。特に、『マッドマックス』と『スターウォーズ』に関して。両者ともに「圧倒的に正しい」映画でしたが、説教臭くない感じかよかったですね。高橋ヨシキさんがジョージ・ミラー監督のインタビューで引き出したセリフ(物語が必然的にフェミニズムを要請した)は印象的でした。
僕は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を観る前に、『ロレンツォのオイル』と『ベイブ』『ベイブ 都会へ行く』をちょうど観ていたから、高橋ヨシキさんの指摘するように、フュリオサの描き方はジョージ・ミラーらしいなと思ったんだよな。このような議論が盛り上がったのはやはり時代の流れか。
【追記2】