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映画の感想と勉強日記

渡部恒雄さんの安保法制議論


保守とリベラルの不毛な批判合戦 - 渡部恒雄|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

重要なことは歴史認識のようなデリケートな部分で、中韓が懸念するような刺激を与えることを極力控えることだ。こうした政策の組み合わせを「リアシュアランス」といい、ライバルに自らの防衛力の整備が、必ずしも敵対的なものでないと再保障することで、安全保障のジレンマを避ける一つの手段として、国際的にも認知されている行為である。例えば第1期オバマ政権で国務副長官として対中政策に携わったジェームズ・スタインバーグは、ブルッキングス研究所のマイケル・オハンロンとともに、中国との安全保障ジレンマを引き起こさないために、戦略的リアシュアランスの在り方を、近著『米中衝突を避けるために』(日本経済新聞出版社)で提言している。

 筆者は、集団的自衛権の行使により日米同盟の機能を高めることを提言すると同時に、歴史認識で不必要な懸念を起こさせないためのリアシュアランスとして、安倍首相は靖国参拝を自制すべきという政策の組み合わせで持論を展開してきた。たまたま、毎日新聞が持論を掲載してくれたことが一度あるが、少なくとも私の議論は、靖国参拝を支持する産経新聞集団的自衛権行使に反対する朝日新聞には掲載されなかったような気がする。

安保法制がらみの議論、最近はとんとされなくなったので、改めて読み返すと色々考えるところがある。リアシュアランス、という言葉覚えておこう。