https://news.yahoo.co.jp/articles/08d9b54a3c7204e49bc868c8bd31b4b422c93555&page=4
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「力」には、自身のパワーに加え、相対的なパワーも存在する。非軍事的な外交力や文化・規範力を主に意味するソフトパワーは、それをパワーとして活用するためには、その条件を整備する必要がある。 その整備の過程では、必ずしも国民のプライドを満たす政策のみが実施されるわけではない。新首相には、その批判に耐える力があるかどうか試される。 最後に、安倍政権が確実に評価されるべき点は、長期的に日本のパワーの衰退が予想される中で、日本の一国主義を排除し、国内の多様性を支持し、国際社会との調和を重視した点にある。 国内の右派と左派が共に異なったベクトルの一国主義を主張する中で、どちらかに偏らない政策を採用するのは、一種のアートでもあった。その意味で、次期政権には、政策のアートを使いこなせるかどうか問われているのである。
他国のナショナリズムを警戒して国際主義を掲げながら、なぜか他国の強烈なナショナリスト、トランプやプーチン、習近平とはうまくいっているように見えた。ロシアとは結局、北方領土問題の解決は見なかったし、習近平の訪日もコロナで実現できなかったが。この微妙な「政策のアート」あるいは「外交のアート」は、やっぱり後で見ても評価される点かなあとは思う。
