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映画の感想と勉強日記

れいわ新選組「消費税ゼロ」への批判論説


れいわ新選組「消費税ゼロ」の実現可能性を探る- 連載コラム「税の交差点」第71回 | 研究活動 | 東京財団政策研究所

れいわ新選組山本太郎が『文芸春秋』に発表した政策論文への批判。特に、「消費税を廃止して所得税を上げろ」という部分。説得力あると思う。

消費税を導入した抜本的税制改革前の所得税最高税率は70%であったので、そこに戻せばという主張がある。しかし最高税率を1%引上げて得られる税収は260億円という財務省試算があり、戻しても税収は1兆円にはならない。

つまり10兆円の所得税収を得るためには、最大のボリュームゾーンである中低所得者の負担を同程度引き上げなければならないということである。

山本氏は、消費税廃止で家計は年間22万円ほど楽になると計算しておられるが、所得税増税でその半分程度は消えてなくなるだろう。

消費税は高齢者を含め国民全員が負担する。一方所得税は、ほぼ半分の勤労者だけが負担する。前者を廃止して後者で負担となると、一人当たりの負担額は平均的に2倍になる。高所得者だけが負担するのでは済まない。これが現実である。