Hooney Got His Pen

映画の感想と勉強日記

40男のバージンロード(2009)


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素晴らしい映画なのに、いかにも手に取りにくい邦題だな…。原題はすごく良くて、あのセリフを聞いた時は深い感動が。以下、少し個人的な話を交えつつ感想。


ポール・ラッドほど極端ではなくても、彼女が途切れずにいるやつって男友達少ないのはよくわかる。それに、男同士の下品な会話が苦手となるとやっぱり男友達は少なくなる。

ちなみに、僕は後者の方は共感する。女もいる飲み会の席で、風俗話とか大声でする男はクソだと思ってる。そもそも面白くないし、恥ずべきことじゃないのか?と思うし。行くのが悪いとか言いたいわけじゃなくて、話す理由が本当によくわからん。
あと、あえて女子がいる席でその話をするっていうのが、歪んだスケベ心を感じるんだよな…。そういうやつって、話しながらチラッと女の方を見るでしゃ?例えばテレビなんかでも、芸人が風俗話をし始めたら、たいてい女性タレントの顔をアップで抜くよね。あれってスケベオヤジの視線を表すカメラワークだと思うんですよ。あれほんと不快。
話それたけど、とにかく苦手だわ〜。これは何か姿勢の表明とかでは全くなくて、生理的に嫌悪してしまうのです。「ちょっとほんまにやめて…」というポール・ラッドの反応になります。居心地が悪くなって、気持ち悪くなっちゃう。

それと、本作のように直接的すぎる女子トークを初めて聞いた時は本当に驚いた!ポールの気持ちよくわかるよ。「こんなことまで話してるんだ…」っていう戸惑いと、自分のことが話されていることへの恥ずかしさ…。この描写はリアルだわ。彼は女性にイノセンスを求めているのではなくて、ただ単に、自分がそういう会話苦手なんだよね。その証拠に男ともそういう会話したくないし。ジェイソン・シーゲルにしつこく聞かれて答えるけど、これ以降も積極的に話すようにはならないと思う。

僕は男友達はたぶん少なくないですが、本作のポール・ラッド演じる主人公のように、あまりマッチョな関係は苦手なんです。ビール一気飲みとかしたくないし、身近すぎる下ネタもいや。女だらけの休憩室に行って、一緒にお茶飲んだりするほうが落ち着く。彼女が女子会してるところに、全員分のスイーツ作って登場とかしたい。そんな彼に心から共感しました。

そして、彼が大事な友達を作ることができたのは本当によかった。しかも、男/女に単純には回収されないところが、アメリカのコメディ映画らしくてセンスを感じます。当たり前のように、多様な性のあり方が描写されている。