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Hooney Got His Pen

映画の感想と勉強日記

笠原和夫、幻の脚本『沖縄進撃作戦』

特定の映画の感想ではなく、未完?の映画あるいは脚本について。

『世界臨時増刊号 沖縄』を読んでいると、なぜか井筒和幸の論考が載ってて、はてと思いながら読み進めて驚いた。
あの「仁義なき戦い」の笠原和夫の映画化されていない幻の台本『沖縄進撃作戦』を昔から映画化したいと考えており、今でも変わらずに画策しているというのだ。この未映画化の台本は有名なもので、笠原和夫自身も多い入れがあり彼の著作に収録しているほどである。

返還後、ヤマトのやくざ勢力が進出してくるなかで、暗躍する沖縄のギャングたちの物語。巨大組織にあえて組み入れられようとする本土(ヤマトンチュ)派と、「本土並み」の暴力団化は断固拒否する独立派に引き裂かれて、ウチナーンチュの内部抗争が激化していく。そういう筋立てです。<井筒和幸、『世界臨時増刊号 沖縄』p.207>

中島貞夫監督によって作られた『沖縄やくざ戦争』のような映画になるのだろうか。あれは凄まじい映画だったが、この笠原脚本の映画は更に凄まじそうである。

惜しいのはこの脚本が書かれたという1975年当時に映画化されなかったことであろう。当時の東映映画の雰囲気で、そして当時の時代の雰囲気で見たかった。

しかし、『仁義なき戦い』を観て深作欣二に、そしてあるいはもっと深く笠原和夫に影響を受けた井筒和幸の監督による映画を観たい気もする。

昨今の政治状況を鑑みれば、この時代に作ることは相当な困難が予想される。というか、そんな勇気のある会社があるだろうか…。こういうことを考えるほど、井筒和幸には大量生産時代、いわゆるプログラム・ピクチャーの時代に監督をやってほしかったと妄想してしまう。彼は良くも悪くも当たり外れが多く、しかも振れ幅が大きいので数をこなすしかないのだと思うからだ。

なんとしてもこの井筒案を実現してほしいが、難しいだろうな。沖縄国際映画祭で下手な芸人監督の映画を流す吉本は、井筒に金を出さないだろうか。『ヒーローショー』は傑作でしたよ。

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