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Hooney Got His Pen

映画の感想と勉強日記

「オールタイムベストを語ろう!」1‐①

  「ロッキー」(1976、アメリカ)

これまで、色んな映画を見てきた。特にこの1年間は集中的に見まくった。

 

今回は「生涯ベスト映画」なるものを考えたいと思う。これには個人的趣味が反映される。趣味でもないかもしれない。”体験”が反映されるものだと思う。つまり、その映画を見た当時の状況、場所、時間など・・・当人にしか分からないものである。

 

というか、映画体験を考えないと、つまらないランキングになってしまうだろう。単純に「名作」という選び方はだめだと思う。

基準として重要なのは「これは俺だ!」度合が強かったかどうか。その映画を見ながら、いつのまにか主人公に感情移入するどころか、もはやそのキャラクターに同化していく。そういう映画をなるべく選びたい。

あと、小学生~高校くらいまでに見た映画を中心に選びたい。最近見たものとは時間の蓄積が違うので、どうしても思い入れが異なってしまうからだ。

 

では、いこう。

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『ロッキー』(1976、アメリカ)

 

初めて見たのは、中学1年のときだった。風邪をひいて学校を休んで、家で一人で寝ていた。一日中寝ていたので、昼過ぎには目が覚めてしまって何もやることがない。

そうしていると、兄のDVDが置かれてあったのを見つけた。それが『ロッキー』である。

『ロッキー』のことは、ボクシングの映画らしいということだけ知っていた。

僕の家族は、なぜかボクシング好きである。辰吉丈一郎徳山昌守長谷川穂積のファンで、試合の度に家族皆で夢中になった。

小さいころからボクシングの試合を見て育ったので、ボクシングのことは好きだった。『ロッキー』はどうやら5まであるらしいので、暇つぶしにもちょうどいいだろう。(暇つぶしなんて、とんでもなかった。)

 

さて、『ロッキー』をDVDプレーヤーにセットして見始めた。

なんだか古い映画だな。画面も暗くて、ちょっと見えにくい(低予算なのだ)。

主人公はどうしようもないボクサー。「イタリアの種馬」というニックネームで、みんなからバカにされている。「イタリアの種馬」というニックネームはよく分からないがおそらく、バカにされているのだろう。

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「イタリアの種馬」ロッキー・バルボアシルベスター・スタローン

ロッキーはボクシングをしているが、八百長試合をしている。賭けボクシングをしていて、なけなしの金を得ている。そこまでやる気もない。ギャングの用心棒をしている。いつも同じ服を着ていて、なんだかみすぼらしくてみっともない。みじめである。トレーナーのミッキーには見放されていて、ジムにもあまり居場所がないような感じになっている。

 

初めは、少し退屈しながら見ていた。「やっぱり古い映画だし、見るのやめようかな・・・」

そんなとき、物語は急に動き始める。

 

最強のチャンピオン・アポロの指名を受けて、急きょ世界戦に臨むことになったのだ。アポロは防衛戦が決まっていたものの、対戦相手が急にキャンセルしてしまった。そこで適当に選手名鑑から「イタリアの種馬」を見つけ出し指名したのだ。

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アポロ・クリード(カール・ウェザース)

ロッキー・バルボアはいきなり世界戦に臨むことになった。

 

ここから、彼の”戦い”が始まる。

 

 ランニング、生卵、肉トレ

 かくしてロッキーの猛特訓は始まった!

僕は個人的に、この一連のシーンはものすごく好きである。というか、スポーツを描いた漫画や映画においては、特訓シーンが一番好きだと言ってもいい。超名作『スラムダンク』でも主人公・桜木がシュートを練習するシーンが面白いし、同じくバスケを描いた映画『コーチ・カーター』もサインプレイを練習するシーンが楽しい。『ドラゴンボール』でも、精神と時の部屋で特訓するシーン、ベジータが重力マックスで己を追い込みまくるシーンが好きだ。

ロッキーの特訓はとにかく個性的である。当たり前だが、普通に練習していて世界チャンピオンに「勝てる」わけがない。普通にやっていてはだめだ。とにかく工夫して、高い負荷をかけて自分を追い込まなければならない。なにしろこれまで、かませ犬・負け犬ボクサーだったのだ。

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終盤には子供たちのヒーローに。「ロッキー、がんばってね!」

いざランニングを始めても、当たり前だが全然走れない。毎朝とにかく走りまくって、階段を駆け上がれるようになる!

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「パパーパーパパーパー」のリズムに合わせて両こぶしを振り上げるロッキー

そして、トレーニング後はもちろん生卵。高たんぱくですぐに筋肉になる(間違った知識ですが、そんなことどうでもいいんです!)

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「トレーニング後はやっぱりこれ!」と生卵を飲むロッキー

 そして、極めつけは「肉トレ」(僕と兄で名づけました)。

「実践の感覚をつかむ」ということで、生肉を殴る殴る殴る!

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「この肉がこの後どうなるかだって!?知らん!」とお構いなしに肉トレ

恋人、エイドリアンへの思い

エイドリアンの説明をするのを忘れていた。

エイドリアンはペットフードショップで働く控えめなメガネ娘。

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このメガネすごいな…

ロッキーはこのエイドリアンに思いを寄せるようになる。(ちなみにさっきの「肉トレ」は、エイドリアンの兄の精肉所でやらせてもらっている。)

「ロッキー」の舞台であるフィラデルフィアという場所は工場が立ち並ぶ労働者の街であるが、どうも活気がない。産業はボロボロで、死んだ街なのだ。

そんな街に住んでいるロッキーがみじめな暮らしをしているのは先に書いたとおりであるし、例にもれず、エイドリアンもみじめな暮らし。兄・ポーリーと二人で暮らしていて、これまで恋人なんて考えられなかったし、兄には家で散々罵倒されまくる。兄のポーリーは精肉工場で働いているが、その収入には満足していない様子で、妹に八つ当たりをしているのだ。

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精肉工場で働く、エイドリアンの兄・ポーリー

そんなエイドリアンと付き合うようになったロッキー。互いに惹かれあおうとするさなかに、世界戦の話はやってきたのである。(続く)