Hooney Got His Pen

映画の感想と勉強日記

相撲の思い出、いまの相撲

相撲が好きである。

 

毎年秋になると大阪場所が盛り上がり、まちも活気を見せる。

活気、といったが、具体的に力士がまちに入り込んでくるのである。

大阪場所の時期に近くの銭湯に行くと、「お相撲さん」が風呂に入っている。本当に大きな体で、風呂桶と椅子が小さく見える。椅子に座っていないこともしばしばで、浴槽の段差部分に座っていることも多い。銭湯椅子は小さすぎるのだ。

 

小さいころから、相撲を身近に感じてきた。小学校に入る前の頃、若貴ブームというよりは若乃花全盛の時代だ。若乃花の復活優勝には小泉純一郎が「感動した!」と言い、僕もその取り組みに感動していた。

若乃花が最初のヒーローである。まもなく彼は引退し、相撲界は新しい季節に入る。

モンゴル出身力士の全盛だ。今も続くその趨勢は、小学生の頃にやってきた。

次のヒーローがやってきた。彼は長らく、僕のヒーローだった。

そう、朝青龍である。

 

朝青龍はとにかく強かった。幕内優勝25回を誇り、これは白鳳、千代の富士大鵬に続き歴代4位の数字である。

朝青龍はもうとにかく無類の強さで、他を寄せ付けない圧倒的な風格であった。

ただ、よく言われるように素行が少し悪いかもしれない。

左利きで、懸賞を受け取るときはつい左手で取ってしまう。大一番で会心の相撲を取って優勝した時、ついガッツポーズをしてしまう。

 

けれど、朝青龍には言いようのない愛嬌があった。かわいらしいのだ。

新聞やワイドショーで問題視される素行の悪さを聞いても、あの茶目っ気たっぷりの笑顔を見ればすべて許してしまう。おちゃめな一面を見たかと思うと、圧倒的な強さを見せて楽々と優勝してしまう。ヒーローだ。ずっと、彼はヒーローだった。

 

ただ、ヒーローは永遠ではない。なんだかよく分からない事件のうちに、彼は世間のバッシングにされされてしまう。しかも、なんだかあっさりと引退を決めてしまう。

朝青龍にとっては、モンゴルでのビジネスも成功しているし、今さら相撲に未練などない。おそらくは自分を育てた相撲、相撲ファンへの感謝があったかと思うが、これほどバッシングされたのならモチベーションは薄れる。

彼の引退そのものに、とてもショックを受けた。確かに、巡業期間中にケガと称してモンゴルに帰っていたにも関わらず、そこでチャリティ・サッカーをしていたのだ。ただし、それは「チャリティ」なのである。朝青龍はモンゴルでのファンのために行動していたのだ。生まれながらのスター性を持った男の悲劇かもしれない。

彼が引退しなければいけなかったこと、なんだか「世間」みたいなものが彼を引退させたように感じたことが、当時の自分にとってショックであった。

それ以降、なんとなく相撲を見ることからは離れていった。ただ、成績はチェックしているし、たまには見る。

 

そしてつい先日、久方ぶりに相撲をNHKの中継で見た。面白い。スリリングだった。

相撲は、すぐに勝負がつくのがいい。気軽に見れるのだ。

何より、巨漢の、まさに”異形”としか言えない力士同士が全力でぶつかる瞬間、あのインパクトを見る興奮である。(ラグビースクラムも好きだ。)

 

また、現在の相撲を見る価値はさまざまある。

それは、横綱・白鳳の存在である。白鳳は幕内優勝30回を数え、なんと歴代1位である。まさに、伝説の横綱となっている。

また、横綱では白鳳のほかに、日馬富士鶴竜がいる。3人も横綱がいるのは久しぶりではないだろうか。

また、モンゴル出身力士ではなく、日本出身力士の大関が2人もいる。琴奨菊と、稀勢の里稀勢の里の思い切りのいい相撲は、見ていて興奮させられる。

そして、特筆すべきがエジプト出身力士の大砂嵐である。

前頭3枚目の彼は、先場所で金星をいくつか挙げるなど、大健闘を演じた。今後に大いに期待である。

 

いまの相撲は、面白い。

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